CODES提携10周年記念 理事長・校長来日基調講演 その4
ソシオエステティックは、私が働いていたトゥール大学医学部で創立され、ひとつの職業として見なされています。
特にがん患者を対象に発展してきましたので、その経緯をお話しします。
長年医師たちは、あらゆる方向から病気の悪化を減らそうと努力してきました。例えば、体の形態をできる限り変えないように、限定的な手術や修復手術を行っています。乳がんなら、部分的な手術法が考え出され、胸を取り除かない治療法が進められています。放射線治療も行われましたが健全な組織を残すため、放射線治療を減らして内服薬の摂取量を増やしました。こうした治療法はとても有効ですが、その分負担があり、今までにはない副作用が全身、胃、脳、肝臓、肌などにあらわれてQOLを低下させることがあります。しかし、ソシオエステティックがあることで、患者さんが病と治療を受け入れられるようになり、QOLも高まりました。
苦しむ患者さんが本来の姿を取り戻す手伝いもできました。
医師と医療従事者はソシオエステティックが患者さんのサポートにとても大きな役割を果たすのだと気付いたのです。続く...
以上、日本エステティック協会会報誌2014年11月号より参照。